「プレスリリースを作ったけれど、どうやってメディアに届ければいいの?」
「プレスリリース配信サービスを使うと、新聞やWebメディアに掲載されるの?」
「自社でメディアへ送るのと、配信サービスを使うのは何が違う?」
初めてプレスリリースを配信する企業では、このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
プレスリリースをメディアへ届ける方法の一つが、プレスリリース配信サービスです。
配信サービスを利用すれば、自社で一つひとつメディアの連絡先を探さなくても、サービス側が保有するメディアネットワークを活用して情報を届けることができます。
一方で、ここには大きな誤解もあります。
「配信サービスを使えば、必ずメディアに掲載される」というわけではありません。
この記事では、プレスリリース配信サービスの仕組みから、メリット・デメリット、向いている企業、選ぶ際に確認したいポイントまで、初めて利用する方にもわかりやすく解説します。
プレスリリース配信サービスとは?
プレスリリース配信サービスとは、企業や団体が発表するニュースを、新聞社・テレビ局・雑誌・Webメディアなどへ効率的に届けるためのサービスです。
企業が自力でプレスリリースを送る場合、
- どのメディアに送るか調べる
- メディアの連絡先を探す
- 送付先をリスト化する
- メールやフォームなどから送る
といった作業が必要になります。
配信サービスを利用すると、こうした作業の一部をサービス側のネットワークやシステムによって効率化できます。
特に、
「メディアとのつながりがない」
「広報担当者が一人しかいない」
「メディアリストを作る時間がない」
といった中小企業にとって、有力な選択肢の一つです。
ただし、サービスによって配信方法・配信先・提携媒体・サポート内容などは異なります。
プレスリリース配信サービスの仕組み
基本的な流れは次のようになります。
企業・団体
↓
プレスリリース配信サービスへ原稿を登録
↓
メディアへプレスリリースを配信
↓
記者・編集者などが内容を確認
↓
興味を持ったメディアが取材・記事化を検討

さらに、サービスによっては配信したプレスリリースがサービス自身のWebサイトへ掲載されたり、提携するWebメディアなどへ転載されたりする場合があります。
たとえば共同通信PRワイヤーでは、メディアへの配信に加え、提携メディアへの転載、自社サイトへの掲載、レポートなどをサービスとして提供しています。
ここで初心者の方に知っておいてほしいのが、「配信」「転載」「記事化」は同じではないということです。
「配信」「転載」「記事化」の違いを理解しよう
プレスリリース配信サービスを利用するとき、この3つを混同しないことが重要です。
配信
企業が作成したプレスリリースを、サービスを通じて記者や編集部などへ届けることです。
あくまでメディアへ情報提供する段階です。
転載
配信したプレスリリースの内容が、提携するWebメディアなどへ掲載されることです。
サービスによって転載の仕組みや対象媒体は異なります。
この転載数を成果指標として重視している企業もありますが、転載と記者・編集者による記事化は性質が異なります。そのため、転載数だけでプレスリリースの成果を判断するのではなく、取材や記事化につながったかなども含めて評価することが重要です。
記事化
記者や編集者がプレスリリースを確認し、「ニュースとして取り上げる価値がある」と判断して、取材や編集を経て記事・ニュースとして報道することです。
ここが最も重要です。
プレスリリースを配信したからといって、必ず記事化されるわけではありません。
メディアの編集部には日々多くの情報が届いています。共同通信PRワイヤーも、メディア編集部には1日に数百本のプレスリリースが届くと説明しています。
だからこそ、
「どのサービスから配信するか」
だけではなく、
「メディアが取り上げたくなるニュースになっているか」
を考えることが重要なのです。
プレスリリース配信サービスを利用する5つのメリット
1.多くのメディアへ効率的に情報を届けられる
最大のメリットは、メディアへの情報提供を効率化できることです。
自社だけで新聞社・テレビ局・雑誌・Webメディアなどの連絡先を一つずつ調べるには、かなりの時間がかかります。
配信サービスを利用すれば、サービス側が構築しているネットワークを利用して情報を届けることができます。
PR Compass編集部でも、企業からの依頼でゼロから約1,000媒体の独自メディアリストを作成したことがあります。実際には、媒体を探すだけでなく、ニュースとの相性確認、連絡先の調査、優先順位付け、更新まで含めるとかなりの工数がかかります。具体的な進め方は、「メディアリストの作り方|約1,000媒体をゼロから調べて分かった実務手順と管理のコツ」で詳しく紹介しています。
2.メディアとの接点がなくても利用できる
広報を始めたばかりの企業では、
「付き合いのある記者が一人もいない」
というケースも珍しくありません。
配信サービスを利用することで、自社だけでは接点を作ることが難しかったメディアへ情報を届けるきっかけになります。
また、「こんな自社にピッタリのメディアが存在したのか」と自社で探した際には見つからなかったメディアの発見にも繋がります。
3.広報担当者の作業時間を削減できる
メディアリストの作成や連絡先の確認、個別送付には時間がかかります。
特に「ひとり広報」や、他の業務と広報を兼任している担当者にとって、この負担は小さくありません。
配信業務の一部を効率化できることは大きなメリットです。
4.Web上で情報が広がる可能性がある
サービスによっては、自社サイトへの掲載や提携Webメディアへの転載などにも対応しています。
メディア関係者への情報提供だけでなく、Web上で自社のニュースを知ってもらう接点を増やせる可能性があります。
特にPR TIMESなどのサービスサイトには数多くのメディアが自発的に情報を収集に来ます。
このようなある程度メディアの方が集まるサイトに露出を増やすことは、メディアへのタッチポイントを増やすという意味ではとても有効です。
5.配信後の効果を確認できるサービスもある
サービスによっては、プレスリリースの閲覧状況や掲載状況などを確認できるレポート機能があります。
「配信して終わり」にせず、その結果を次回の広報活動へ生かしやすくなります。
どのようなリリースがメディアの方に見られているのか、どのようなリリースが記事化されているのかなどを分析することで、今後のより効率的な広報活動が可能になります。
配信後の振り返りでは、掲載数だけでなく、PV・UU、自社サイトへの流入、SNSでの反応、問い合わせなども目的に応じて確認します。具体的なKPIと振り返り方は、「プレスリリースの効果測定とは?配信後に見るべきKPIと次回につなげる振り返り方」で詳しく解説しています。
プレスリリース配信サービスのデメリット
便利な一方で、配信サービスにも注意点があります。
費用がかかる
有料の配信サービスを利用する場合、当然ながら費用が発生します。
プレスリリース配信サービスの料金は、1回ごとの従量課金だけでなく、月額・定額制など、サービスによって料金体系が異なります。
具体的な費用については、「プレスリリース配信サービスの料金・費用相場は?料金体系と主要サービスの価格を解説」で詳しく解説しています。
また、プレスリリースにおける無料利用と有料利用の違いについては、「プレスリリース配信サービスは無料でも使える?無料・有料の違いと選び方を解説」をご確認ください。
配信しても記事になるとは限らない
先ほども説明した通り、これは非常に重要です。
配信サービスは「記事掲載を購入するサービス」ではありません。
どれだけ多くのメディアへ配信しても、ニュース性が弱ければ取材・記事化につながらない可能性があります。
サービスによって特徴が違う
プレスリリース配信サービスは、どれを使っても同じではありません。
配信先、料金体系、サポート、効果測定機能など、それぞれ特徴があります。
現在の主要な比較軸としても、配信先・料金・機能・サポートなどが挙げられています。
そのため、単純に「一番有名だから」という理由だけで決めるのではなく、自社の目的に合っているか確認することが大切です。
プレスリリース配信サービスが向いている企業
特に利用を検討しやすいのは、次のような企業です。
広報を始めたばかりの企業
まだメディアとの接点がなく、自社だけでは情報を届けにくい場合。
広報担当者が少ない中小企業
メディアリストの作成や個別送付に多くの時間を使えない場合。
定期的にニュースを発信する企業
新商品、新サービス、イベント、調査結果、企業提携など、継続的に発信できるニュースがある場合。
これまで接点のないメディアにも情報を届けたい企業
自社のメディアリストだけでは情報の届け先が限られている場合。
一方で、すでに自社と相性の良いメディアや担当記者との関係を構築できている企業なら、必ずしも配信サービスだけに頼る必要はありません。
「自社から直接送る」+「配信サービスを活用する」
という方法もあります。
プレスリリースを直接送るメディアの探し方については、
「プレスリリースの送り先はどこ?メディアの探し方と送付方法を徹底解説」
で詳しく紹介しています。
プレスリリース配信サービスを選ぶ7つのポイント
サービスを選ぶ際は、料金だけではなく次のようなポイントを確認しましょう。
① 配信先となるメディア
自社の業界や届けたい読者と相性の良いメディアへ情報を届けられるか。
② 料金体系
1配信ごとなのか、定額制なのか。自社の年間配信本数と照らし合わせます。
③ 原稿作成・チェックのサポート
初めて配信する企業なら、原稿のチェックやサポート内容も確認したいポイントです。
④ 配信先の選定方法
単純に大量配信するのか、ニュースの内容に応じて配信先を選べるのかも確認します。
⑤ 提携メディアへの転載
どのようなWebメディアと提携しているのか確認しましょう。
⑥ 効果測定
配信後にどのような結果を確認できるのかも重要です。
⑦ サポート体制
初めて利用する場合、問い合わせや相談がしやすいかどうかも選定材料になります。
ただし、「配信先メディア数が一番多いサービス=自社にとって一番良いサービス」とは限りません。
詳しくは「プレスリリース配信サービスの選び方|失敗しないための7つの比較ポイント」をご覧ください。
配信サービスを使う前に準備しておきたいこと
「配信サービスに登録すれば広報活動は完了」というわけではありません。
まずは、
誰に届けたいニュースなのか
を明確にしましょう。
そのうえで、
ニュース性のあるネタを考える
↓
プレスリリースを書く
↓
タイトルを磨く
↓
適切なタイミングを考える
↓
届けるメディアを考える
↓
必要に応じて配信サービスを活用する
という流れになります。
配信サービスは非常に便利ですが、あくまで「情報を届ける手段」です。
サービスを利用すること自体を目的にしないようにしましょう。
よくある質問
Q.プレスリリース配信サービスを使えば必ず掲載されますか?
いいえ。
メディアへプレスリリースを届けることと、記者がニュースとして記事化することは別です。
ニュース性や読者との関連性、タイミングなどさまざまな要素によって判断されます。
Q.自社から直接メディアへ送ってもいいですか?
問題ありません。
自社と相性の良い媒体や担当者がわかっている場合は、直接情報提供する方法もあります。
配信サービスと直接送付を併用することも可能です。
Q.無料のプレスリリース配信サービスでも大丈夫ですか?
無料と有料では、利用できる機能やサポート、配信方法などが異なる場合があります。
「無料だからダメ」「有料なら必ず成果が出る」というものでもありません。
自社の目的に合わせて選ぶことが重要です。
Q.どの配信サービスがおすすめですか?
企業によって適したサービスは異なります。
料金だけではなく、配信先、サポート、機能、配信頻度などを比較して選びましょう。
まとめ|配信サービスは「届けるための手段」と考えよう
プレスリリース配信サービスは、メディアとの接点が少ない企業でも、効率的に情報を届けるための便利な手段です。
特に広報担当者が少ない中小企業や、これから広報活動を始める企業にとっては、検討する価値があります。
一方で、最も覚えておきたいのは、
「配信すること」と「記事になること」は違う
という点です。
どれだけ優れた配信サービスを使っても、ニュースそのものに魅力がなければ、思うような結果につながらないことがあります。
まずは「誰に、何を伝えたいのか」を整理し、その情報を適切なメディアへ届ける手段の一つとして配信サービスを活用しましょう。
配信サービスの検討を進める方に向けて、以下の関連記事で料金相場、無料・有料の違い、選び方、主要サービスの比較を詳しく解説しています。
関連リンク:
プレスリリース配信サービスの料金・費用相場は?料金体系と主要サービスの価格を解説
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