「プレスリリースを配信したいけど、できれば費用はかけたくない」
「無料のプレスリリース配信サービスでも、メディアに情報を届けられるの?」
初めてプレスリリースに取り組む企業では、このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
プレスリリース配信サービスには、1回数万円程度の費用がかかる有料サービスだけでなく、無料で利用できるサービスや無料プランもあります。
ただし、「無料で掲載できる」ことと「狙ったメディアや記者に情報を届けられる」ことは同じではありません。
無料・有料では、メディアへの届け方や配信先、利用できる機能、サポート内容などに違いがあります。
だからといって、必ずしも「無料はダメ、有料なら効果が出る」というわけでもありません。
大切なのは、それぞれの違いを理解したうえで、自社がプレスリリースを配信する目的に合った方法を選ぶことです。
この記事では、無料・有料のプレスリリース配信サービスの違いや、それぞれのメリット・デメリット、どのような企業に向いているのかを初心者向けに解説します。
プレスリリース配信サービスそのものの仕組みについては、以下の記事も参考にしてください。
→「プレスリリース配信サービスとは?仕組み・メリット・選び方を初心者向けに解説」
プレスリリースは無料でも配信できる?
結論からいうと、プレスリリースを無料で発信することは可能です。
方法は大きく分けると、
- 無料のプレスリリース配信サービス・無料プランを利用する
- 自社サイトにプレスリリースを掲載する
- SNSやオウンドメディアで発信する
- 自社でメディアリストを作り、記者や編集部へ直接送る
などがあります。
つまり、プレスリリースそのものは必ず配信サービスを使わなければ発信できないものではありません。
自社でメディアの連絡先を調べてメールや問い合わせフォームなどから送付すれば、配信費用をかけずにメディアへ情報提供することもできます。
一方、こうした方法では、メディアの選定や連絡先の調査、送付作業などを自社で行う必要があります。
「無料=コストがゼロ」というより、サービス利用料の代わりに社内の時間や手間がかかる場合があると考えておくとよいでしょう。
無料プランの具体例として、valuepressの公式料金表にはフリープランが掲載され、メディア配信数は20とされています(2026年10月5日確認)。無料でも公開と配信ができる一方、添付素材や分析機能などは有料プランと同じではありません。申し込む前に、届けたい分野が対象か、必要な画像・資料を扱えるかを確認してください。
無料と有料のプレスリリース配信サービスは何が違う?
無料・有料の違いは、単純に「料金がかかるかどうか」だけではありません。
サービスによって異なりますが、主に次のような違いがあります。

| 比較項目 | 無料で始める場合 | 有料サービス |
|---|---|---|
| 費用 | サービス利用料を抑えやすい | 単発・定額などの料金が発生 |
| メディアへの配信 | 配信先数や対象が限定される場合がある。直接送付なら自社で調査が必要 | サービスのネットワークや選定機能を利用できる |
| 原稿・配信支援 | 基本的に自社対応が中心 | 添削・原稿作成・媒体選定などを受けられるプランがある |
| 効果測定 | 確認できるデータが限定される場合がある | 閲覧・転載・クリッピング等を確認できるサービスがある |
| 向いている企業 | まず1本試したい、社内で調査・作成できる | 継続配信したい、広報業務を効率化したい |
※具体的な機能や配信範囲はサービス・プランによって異なります。料金をかけるかどうかだけでなく、社内で必要になる作業時間まで含めて比較してください。
ここで特に注意したいのが、「サイトへの掲載」と「メディアへの配信」を混同しないことです。
プレスリリース配信サイトに自社のリリースが掲載されたからといって、それだけで特定の新聞社やテレビ局、Webメディアの記者に直接情報が届いているとは限りません。
無料サービスを選ぶ場合は、
「どこに掲載されるのか」だけではなく、「誰に、どのような方法で届けられるのか」
まで確認しましょう。
無料でプレスリリースを配信するメリット
1.費用をかけずに広報を始められる
最大のメリットは、やはりコストです。
「広報にどの程度効果があるのか分からない」「まずは一度プレスリリースを作ってみたい」という企業にとって、無料サービスは広報活動を始めるきっかけになります。
特に広報予算の少ない中小企業やスタートアップでは、最初から毎月数万円の費用をかけることに抵抗があるケースもあるでしょう。
無料で試しながら、プレスリリース作成や情報発信の経験を積むという使い方もできます。
2.自社サイトやSNSと組み合わせられる
プレスリリースは配信サービスだけで完結させる必要はありません。
自社サイトに掲載し、SNSでも発信することで、取引先や顧客、採用候補者などに情報を届けることができます。
Web上に自社の最新情報を蓄積していくという意味でも、継続的な情報発信には価値があります。
3.広報活動の練習になる
タイトルの付け方、リード文、本文構成、画像の選び方など、プレスリリースには一定の書き方があります。
無料であっても実際に作成・公開することで、社内に広報ノウハウを蓄積できます。
最初から完璧を目指すより、実際に情報発信を経験することで「どのようなニュースならプレスリリースにできるのか」が分かってくることもあります。
無料配信のデメリット・注意点
1.メディアへの配信範囲が限られる場合がある
無料サービスでは、サービス上への掲載はできても、有料プランと比べてメディアへの配信数や機能が限定される場合があります。
「無料で掲載できたから、たくさんの記者に届いているはず」と思い込まないようにしましょう。
利用前にメディアへの配信が含まれているのか、どのような仕組みで届けられるのかを確認することが重要です。
2.原稿作成や添削を自社で行う必要がある
無料サービスでは、原稿の添削やタイトル提案などの人的サポートが付いていないケースがあります。
プレスリリースは、単に会社からのお知らせを書けばよいわけではありません。
記者が短時間でニュース性を判断できるよう、タイトルやリード文、本文構成を工夫する必要があります。
書き方に不安がある方は、
→「プレスリリースの書き方とは?初心者でもわかる基本構成と作成手順を徹底解説」
も参考にしてください。
3.自社でメディアを探す手間が増える
無料でメディアへ直接情報提供する場合、送り先を自社で探さなければなりません。
新聞、テレビ、雑誌、Webメディアなどから自社のニュースと相性の良い媒体を探し、連絡先を調べ、送付する必要があります。
費用は抑えられますが、その分、担当者の時間や労力が必要になります。
実際にPR Compass編集部のメンバーでも初心者の頃に自力でゼロからメディアリストを作ったことがありますが、1つのリリースを送信するためのメディアリスト作成に、約丸2日かかりました。
なおメディアの探し方については、
→「プレスリリースの送り先はどこ?メディアの探し方と送付方法を徹底解説」
で詳しく解説しています。
有料プレスリリース配信サービスを利用するメリット
1.メディアへの情報提供を効率化できる
有料サービスの大きなメリットの一つが、メディアへの情報提供を効率化できることです。
自社ですべてのメディアを探して一件ずつ送付するには、かなりの時間がかかります。
配信サービスを利用すれば、それぞれのサービスが持つ仕組みを利用して、複数のメディアや記者へ情報を届けることができます。
ただし、メディアへの届け方や配信先の選定方法はサービスによって異なるため、単純な配信件数だけで比較しないことが重要です。
ちなみに現在では作成した記事をAIが自動で解析し、おすすめのメディアリストを自動作成してくれるサービスもありますので、自力でメディアリストを作るよりも格段に時短につながります。
2.サービスによって原稿作成・添削などの支援を受けられる
有料サービスの中には、プレスリリースの原稿作成や校正、タイトル提案、配信先の選定などをサポートするサービスもあります。
特に専任の広報担当者がいない中小企業では、こうしたサポートが役立つ場合があります。
一方、自社ですでに原稿作成やメディア選定ができる場合は、サポートよりも料金や配信機能を重視した方がよいケースもあります。
3.継続的な情報発信を仕組み化しやすい
有料サービスには、1回ごとの従量課金だけでなく、月額制や年間契約などの料金体系があります。
毎月一定数のプレスリリースを配信する企業であれば、定額プランを利用することで年間の広報予算を立てやすくなります。
プレスリリース配信サービスの料金相場については、
→「プレスリリース配信サービスの料金・費用相場は?料金体系と主要サービスの価格を解説」
で詳しく紹介しています。
有料サービスなら必ずメディアに掲載される?
ここは非常に重要です。
有料のプレスリリース配信サービスを利用したからといって、新聞・テレビ・Webメディアなどに必ず記事として取り上げられるわけではありません。
配信サービスは、あくまでメディアに情報を届けるための手段です。
実際に記事として取り上げるかどうかは、各メディアの記者や編集者がニュース性や読者との相性などを考えて判断します。
また、一部の配信サービスでは提携メディアへの転載が行われることがありますが、転載と記者・編集者が独自に取材・執筆する記事化は性質が異なります。
「有料サービスを使えば記事掲載を買える」と考えるのではなく、メディアとの接点を増やすための手段の一つとして利用することが大切です。
無料配信がおすすめの企業
無料での情報発信は、たとえば次のような企業に向いています。
広報活動を初めて試す企業
広報予算をほとんど確保できない企業
年間のプレスリリース本数が少ない企業
自社でメディアリストを作成できる企業
自社サイトやSNSを中心に情報発信したい企業
特に最初の1本を作る段階では、無料でプレスリリース作成を経験してみることにも意味があります。
ただし、無料で始めた場合でも、配信後に「誰に届いたのか」「取材につながったのか」などを振り返ることが大切です。
有料配信がおすすめの企業
一方、有料サービスは、
継続的にプレスリリースを配信したい企業
メディアとの接点を増やしたい企業
メディアリストを一から作る時間がない企業
原稿作成や配信先選定のサポートを受けたい企業
広報活動を社内の仕組みとして定着させたい企業
などが検討しやすいでしょう。
特に、年間を通して複数のニュースを発信できる企業では、1回ごとの料金だけでなく、月額プランや年間契約まで比較することが重要です。
また、有料サービスを検討する場合でも、料金体系やサポート内容は各社で異なります。主要なプレスリリース配信サービスを比較したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
→【2026年版】プレスリリース配信サービスおすすめ5社を比較|料金・特徴・目的別の選び方
無料から始めて有料に切り替えるのもあり
「最初から有料サービスを契約すべきか分からない」という企業は、無料から始める方法もあります。
たとえば、
STEP1:まずプレスリリースを1本作る
↓
STEP2:無料サービスや自社サイト、直接送付などで情報発信してみる
↓
STEP3:配信後の反応や社内の運用負担を確認する
↓
STEP4:継続的に発信できそうなら有料サービスを検討する
という流れです。
この方法なら、いきなり大きな広報予算を確保しなくても、実際にプレスリリースを作りながら自社に合った運用方法を考えられます。
無料・有料より「自社に合っているか」が重要
ここまで無料・有料の違いを説明してきましたが、最終的に重要なのは料金ではありません。
たとえば、月に何本もニュースを発信できる企業が毎回従量課金を利用すれば、費用が大きくなる可能性があります。
反対に、年に1~2回しかプレスリリースを出さない企業が月額サービスを契約しても、十分に活用できないかもしれません。
さらに、
どのようなメディアに届けたいのか
月に何本くらい配信するのか
原稿作成を自社で行えるのか
メディア選定のサポートが必要なのか
広報活動をどのくらい継続するのか
によっても最適なサービスは変わります。
だからこそ、無料・有料という二択だけで決めるのではなく、自社の広報体制と目的から逆算してサービスを選ぶことが大切です。
よくある質問
完全無料でプレスリリースを出すことはできますか?
可能です。
自社サイトやSNSで発信したり、自社で探したメディアへ直接情報提供したりすれば、配信サービスの利用料金はかかりません。
また、無料プランを提供しているプレスリリース配信サービスもあります。
ただし、無料プランでは利用できる機能やメディアへの配信範囲などに制限が設けられている場合があるため、利用条件を確認しましょう。
無料のプレスリリースでも記事になりますか?
無料で情報提供したプレスリリースが、記者の目に留まり記事化される可能性はあります。
記事化を決めるのは配信料金ではなく、最終的にはメディア側です。
ニュース性や媒体との相性、情報の分かりやすさなどが重要になります。
有料サービスはいくらくらいかかりますか?
主要サービスでは、単発利用の場合、1配信あたり数万円程度から利用できるものがあります。
また、継続利用向けに月額制・定額制・年間回数契約などを用意しているサービスもあります。
具体的な料金については「プレスリリース配信サービスの料金・費用相場は?料金体系と主要サービスの価格を解説」で詳しく解説しています。
無料と有料、結局どちらがおすすめですか?
初めてプレスリリースを作る企業や、予算をかけずに試したい企業であれば無料から始める選択肢があります。
一方、継続的に情報発信したい企業や、メディアへの配信・原稿作成などを効率化したい企業では、有料サービスを検討する価値があります。
重要なのは、無料か有料かではなく、自社の目的・配信頻度・広報体制に合っているかです。
まとめ|無料・有料の違いを理解して自社に合った方法を選ぼう
プレスリリースは、必ずしも有料の配信サービスを使わなければ発信できないものではありません。
無料サービス、自社サイト、SNS、メディアへの直接送付など、費用を抑えて始める方法もあります。
一方、有料サービスには、メディアへの情報提供を効率化したり、原稿作成や配信先選定などのサポートを受けられたりするメリットがあります。
ただし、有料サービスを利用しても記事化が保証されるわけではありません。
大切なのは、
「無料か有料か」ではなく、「自社が誰に何を届けたいのか、そのためにどの機能が必要なのか」
を考えることです。
料金以外の条件も比べたい方に向けて、プレスリリース配信サービスを選ぶときに確認したいポイントや、自社に合ったサービスの選び方を詳しく解説しています。

