「広報担当者って、具体的にどんな仕事をしているの?」
これから広報を始める企業や、新しく広報担当になった方のなかには、このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
広報というと、「プレスリリースを書く仕事」「SNSを更新する仕事」というイメージを持たれがちです。しかし、実際の仕事内容はそれだけではありません。
広報担当者は、自社で起きている出来事や商品・サービスの魅力を整理し、社外のメディアや顧客、そして社内の社員に適切な形で伝える役割を担っています。広報の業務には、プレスリリースの作成から始まり、メディア対応、SNSや自社メディアでの情報発信、社内広報など、幅広い仕事があります。
特に中小企業では、一人の担当者がこれらの業務を担う「ひとり広報」も珍しくありません。ひとりで広報を担当する方は、中小企業のひとり広報が最初にやるべきこと10選も参考にしてください。
この記事では、広報担当者の具体的な仕事内容や1日の流れ、必要なスキルについて、これから広報を始める方にもわかりやすく解説します。
広報担当者の主な仕事内容
広報担当者の実際の仕事は、経験した方でないと想像しづらいかもしれません。具体的な仕事内容を大きく分けて4つに分類しましたので、参考にされてください。
社内から広報ネタを集める
意外かもしれませんが、広報担当者にとって非常に重要なのが、「何を発信するか」を見つけることです。
例えば社内には
・新商品の開発や販売開始
・新サービスの開始や新しい機能のリリース
・イベントへの参画
・地域貢献活動
・他法人との業務提携や取引の開始
・社員の活躍
など、発信できる情報がたくさん眠っています。
しかし、現場の社員にとっては「いつもの仕事」であり、ニュースになるとは思っていないことも少なくありません。
そのため広報担当者は、社内のさまざまな部署とコミュニケーションを取りながら、発信できる情報を集めていく必要があります。
情報収集の切り口に迷ったら、プレスリリースに使える広報ネタ20選を参考にしてください。
プレスリリースを作成する
プレスリリースの配信は広報担当者にとって大切な業務のうちのひとつです。社内の情報をメディアや顧客、一般の方へ向けて発信するため、正確な情報と魅力的な内容が求められます。
ひとえにプレスリリースの配信と言っても、記事を作成するにはいくつもの情報収集と確認作業が必要であるため、文章量以上に神経を使う業務です。
広報担当者がプレスリリースを実際に配信する手順を下記にまとめました。
①社内の各部署と連携し、新規性、話題性のある情報を集める
②その情報をどのタイミングで配信をするのがベストなのかを考え、配信スケジュールを組む
③リリースする情報を整理し、実際に記事を作成していく
④リリースに添付する画像や写真を用意する
⑤メディアリストを作成し、どのメディアに記事を送付するのかを決定する
⑥出来上がった記事を確認し、誤った内容がないか、誤字脱字がないかを確認する
⑦記事の配信設定を行い、メディア対応に準備する
このような作業を行います。
※プレスリリースの配信スケジュールを組む際は、曜日や時間帯だけでなく、届けたい媒体の制作スケジュールから逆算することも重要です。詳しくは「プレスリリースを配信するタイミングはいつ?おすすめの曜日・時間帯を徹底解説」で紹介しています。
単に文章を書くだけではなく、「この情報を、どうすれば相手に興味を持ってもらえるか」を考えることが重要です。
広報担当者には、正確な文章を書く力に加え、情報の価値を見つけ、相手に伝わる形に整理する力も求められます
メディアや取材への対応をする
テレビや新聞、Webメディアなどから取材の問い合わせがあった場合、基本的には広報担当者が窓口として対応を行います。
このメディアの対応の仕方次第で、今後そのメディアが継続的に取材してくれるのか、プラスのイメージで社内情報を世間に届けてくれるのかが決まります。
プレスリリース等の反響があった場合、それを喜ばない広報担当者はいないと思いますが、決してそこがゴールではありません。
むしろせっかくできたメディアとの繋がりをどのようにグリップし、広げていけるかが広報としての大切な仕事なのです。
実際に依頼が来たときの確認事項は、取材依頼を受けたときの対応手順を参考にしてください。
SNSやホームページで情報を発信する
SNSや自社サイトも広報活動に欠かせない存在です。
プレスリリースとは異なり、日々の細かい取り組みや会社の雰囲気を届けることができるのが特徴です。
最近ではSNSなどで風通しの良い社風などをアピールすることで、広報が採用に直結するケースも多く見受けられます。
広報を採用に繋げたい企業などは、SNSを利用した広報活動にも力を入れることをお勧めします。
広報担当者の1日の流れ【例】
広報担当者の仕事は、毎日同じ内容とは限りません。
企業規模やその日の予定によって大きく変わりますが、一般的なイメージとしては次のような流れです。
- 9:00|メール・ニュースチェック
まずはメールを確認し、
- メディアからの問い合わせ
- 社内からの連絡
- 世の中のニュース
- 業界のトレンド
などをチェックします。
- 10:00|社内メンバーへのヒアリング
営業、商品開発、採用担当などから、最近の取り組みについて話を聞きます。
「何かニュースになることはありませんか?」
と聞くだけでなく、日頃から社内の動きを把握しておくことが重要です。
- 13:00|プレスリリースや記事の作成
午後は、集めた情報をもとに、
- プレスリリース
- ホームページの記事
- SNS投稿
- 社内向けのお知らせ
などを作成します。
- 15:00|社内外との打ち合わせ
新しいプロジェクトについて担当者と話したり、取材の準備をしたりします。
広報は、ひとりで完結する仕事ではありません。
社内のさまざまな部署と連携しながら仕事を進めます。
- 17:00|情報発信・効果の確認
SNSやホームページを更新し、過去に発信した情報の反応も確認します。
例えば、
- 記事の閲覧数
- SNSの反応
- メディア掲載
- 問い合わせ件数
などをチェックし、次の広報活動に活かします。
広報担当者に必要な5つのスキル
このように広報担当者の業務内容は多岐に渡り、デスクに向かって行う作業やメディアと打合せを行う外業の両方を行う必要があります。
では、広報担当者に求められるスキルはどのようなものでしょうか。
情報収集力
広報担当者は、社内外の情報に常にアンテナを張る必要があります。
「これはニュースになるかもしれない」
と、小さな変化に気づく力が重要です。
例えば、法改正、人手不足、物価変動、新しい技術の普及など、社会や業界で注目が集まるテーマと自社の取り組みに実際の接点があれば、取材や情報発信の切り口になることがあります。
広報担当者には、自社の情報だけでなく、社会や業界の変化を継続的に把握する力も求められます。
文章力
プレスリリースやホームページの記事など、広報には文章を書く機会が多くあります。
ただし、難しい文章を書く必要はありません。
大切なのは、
「相手にわかりやすく伝えること」
です。
難解なシステムを販売している企業の広報担当者が、専門用語をそのまま使って記事をリリースしたとしても、メディアや一般の方は理解することができず、話題にもなりにくいです。
会社の情報をわかりやすく、誰でも伝わるように文章を作ることが広報担当者には求められます。
コミュニケーション力
広報は、多くの人と関わる仕事です。
社長、社員、取引先、メディア関係者など、それぞれの立場に合わせてコミュニケーションを取る必要があります。
このコミュニケーション能力によってメディアの反応、社会の反応は変わってきます。
広報担当者は常に”会社の看板を背負って仕事をしている”という意識を持つことが大切です。
企画力
「この会社の情報を、どうすれば面白く伝えられるか?」
を考える力も必要です。
広報の企画力とは、単に奇抜なアイデアを出すことではありません。
自社の情報と社会の関心を結びつけ、伝わる切り口を考える力です。
また、「広報のネタが不足し、困っている」という広報担当者をよくお見かけしますが、一流の広報は自ら社内に企画を提案し、自らネタを作り出すことができます。
広報目線から会社を変革することも可能なのです。
分析力
情報を発信したら、それで終わりではありません。
「どのような反応があったのか」
を確認することも重要です。
例えば、記事やプレスリリースの反応を確認し、
- どんなテーマが読まれたのか
- どの発信がメディアに取り上げられたのか
- 次回は何を改善するのか
を考えます。
この積み重ねによって、より効果的な広報活動につながります。
まとめ:広報には様々な仕事を行うためのマルチなスキルセットが必要
広報担当者の仕事は、情報収集、プレスリリース作成、メディア対応、SNS・自社サイトでの発信、効果の確認など多岐にわたります。
企業の知名度にかかわらず、重要なのは社内の情報を集め、届けたい相手に合わせて整理し、発信後の反応まで次の活動に生かすことです。
すべての業務を最初から完璧にこなす必要はありません。自社で優先する仕事を決め、必要なスキルを一つずつ身につけていきましょう。広報を基礎から学ぶ方法は、「広報の勉強は何から始める?初心者におすすめの勉強方法7選」でも紹介しています。


コメント