中小企業の広報予算は、発信する内容と社内で担える作業によって変わります。月5万円は、社内で企画・原稿作成を行い、配信や素材制作に外部費用を使う場合の予算モデルです。市場全体の平均額や、成果が出る最低金額を示すものではありません。
予算を決めるときは「外部への支払い」と「社内担当者の作業時間」を分けましょう。この記事では月5万円の配分例、半年・年間の計算方法、外注前に確認したい項目を紹介します。
広報予算に含める4つの費用
| 費用 | 主な内容 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 情報を届ける費用 | 配信サービス、郵送など | 最低契約期間、配信上限、追加料金 |
| 素材をつくる費用 | 写真撮影、図解、原稿制作など | 撮影・修正・二次利用の範囲 |
| 社内の人件費・工数 | 情報収集、原稿確認、取材対応 | 兼任でも作業時間は必要 |
| 外部支援の費用 | 企画相談、広報代行など | 成果物、打ち合わせ、追加作業の範囲 |
広告出稿費と広報費は、社内での管理方法を決めて混同しないようにします。メディアへの情報提供は、料金を払って掲載枠を購入する広告とは性質が異なります。
月5万円で始める広報の予算モデル
次の表は、月1本程度のニュース発信を想定した税抜の仮の配分例です。特定サービスの見積もりではなく、社内の人件費は含みません。実際の契約料金と必要な制作物に合わせて調整してください。
| 項目 | 月の配分例 | 想定する使い方 |
|---|---|---|
| 配信費用 | 30,000円 | 必要な月に単発配信を利用 |
| 写真・図解などの素材 | 10,000円 | 既存素材で不足する部分を補うための予算枠 |
| 予備費 | 10,000円 | 追加素材や送付費用などに備える |
| 合計 | 50,000円 | 使わなかった予算は翌月以降へ配分を検討 |
このモデルでは企画・原稿作成・承認調整を社内で行います。原稿制作や本格的な撮影も外注するなら、月5万円に収まると決めつけず、別途見積もりを取ってください。話題がない月に配信費を消化する必要はありません。
配信にいくら必要かはプレスリリース配信サービスの料金・年間費用で確認できます。自社サイトとメディアへの直接送付を中心にする場合は、配信サービスへの支払いを抑えられますが、送り先調査や送付の工数を見込みます。
半年・年間の予算は総額で確認する
| 期間 | 毎月5万円を確保する場合 | 注意点 |
|---|---|---|
| 6か月 | 300,000円 | 半年契約の途中解約・返金条件を確認 |
| 12か月 | 600,000円 | 年額一括払いと月払いの支払時期を確認 |
いずれも上の税抜モデルを単純に積み上げた計算です。消費税、初期制作費、社内人件費は別に考えます。新商品や展示会がある月に予算を増やすなら、毎月均等に使うより、年間広報計画と一緒に支払予定を並べると管理しやすくなります。
社内担当者の時間も予算として見積もる
兼任担当者が月20時間を使い、社内の管理計算上の時間単価を仮に3,000円と置くと、作業時間のコストは月60,000円です。外部支出50,000円と合わせれば、管理上は月110,000円の活動として考えられます。これは計算例であり、広報担当者の賃金相場を示すものではありません。
情報収集、原稿作成、承認のやりとり、送付、取材対応、振り返りに分けて時間を記録すると、どこを外注すべきか判断できます。担当者をこれから決める場合は広報担当者がいない会社の体制づくりも参考になります。
単発配信・定額契約・外注の使い分け
発表が少ない・まず試したい場合
ニュースが年に数回なら、単発配信や直接送付を候補にします。定額プランは1本あたりの金額が下がって見えても、使わない月の費用や最低契約期間を含めると総額が大きくなる場合があります。
具体的なサービス候補まで比較する段階では、主要なプレスリリース配信サービス5社の料金・特徴比較も確認し、予算だけでなく配信先や支援内容まで含めて選びましょう。
継続的に発表できる場合
今後の発表予定から現実的な本数を見積もり、単発料金の合計と定額契約の総額を比較します。配信無制限でも、サイト上の公開回数とメディアへの配信回数が異なるプランがあるため、対象を確認しましょう。適切な本数の考え方はプレスリリースの配信頻度で解説しています。
企画や原稿作成が止まってしまう場合
広報代行や原稿制作の外注を検討します。費用比較の前に「企画相談だけ」「原稿まで」「媒体選定・送付まで」など依頼範囲をそろえ、成果物、修正回数、打ち合わせ頻度、最低契約期間を確認してください。外注先にも社内情報の共有と確認を行う時間が必要です。
予算を使った後に見るべきこと
配信本数だけでなく、独自記事化、問い合わせ、目的のページへの流入などを記録します。掲載保証や短期の売上だけを前提にせず、プレスリリースの効果測定を通じて、原稿・届け先・費用配分を見直します。
よくある質問
月5万円以下でも広報はできますか?
自社サイトでの情報公開や、相性のよい媒体への直接送付から始める方法があります。金額が小さくても、担当者の時間と公開情報の確認は必要です。費用を抑える方法は無料・有料の配信方法の違いも参考にしてください。
売上の何%を広報予算にすべきですか?
この記事では一律の比率を推奨しません。目的、発表予定、社内体制、必要な制作物から積み上げ、続けられる範囲に調整しましょう。
まとめ|月額だけでなく、作業範囲と総費用で決めよう
月5万円のモデルを出発点に、外部費用と社内工数を分け、半年・年間の支払総額を確認しましょう。発信できる話題と担当者の時間に合った予算なら、継続と改善の両方に取り組みやすくなります。


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